NAMの実施するウガンダ北部西ナイル州にあるアジュマニ難民居住区で子どもの栄養状態と生計を改善する「西ナイル栄養生計改善(NILE)プロジェクト」。 今回はプロジェクトのはじめに行った世帯名簿作成(Household Listing)についてご紹介します。
Household Listingはプロジェクト対象地域の世帯数やその構成を把握するために実施するもので、プロジェクトの基盤となる重要な調査です。
日本だったら戸籍や住民票を通じて誰がどこに住んでいるかデータで管理されているためこうしたリストは情報にアクセスできれば手に入ります。しかし他の国が必ずしも同じようにいくとは限りません。プロジェクトの実施地域では、各村のおおよその世帯数は把握されていましたが、具体的な世帯リストやマップがなく、さらにデータは2014年以降更新されていませんでした。さらに、UNHCRが月ごとに発表している難民居住区の世帯数も、難民の移動が激しいためすぐに変わってしまうとのことでした。
データがないとなれば、実際に訪ねてリストを作るしかありません。そこで、対象地域一軒一軒渡り歩いて家族が何人いるかなどのインタビューを行うというわけです。気温約30℃の中、12日間かけて約20人で4地域計4864世帯を訪問しました。各世帯2分程度のインタビューを行い、世帯の住所、プロジェクトのメインターゲットである5才以下子どもや妊産婦の有無などを確認することで対象地域世帯のリストを作ることができました。
このHousehold Listingの活動を通じて、0から実地調査やデータ収集をする難しさを再認識させられた一方で、プロジェクトを通して地元の方々と関わる中で得られる楽しさも感じることができました。
暑い中一日中コミュニティを歩き、質の高いデータを収集に協力していただいたデータ収集者、通訳、プロジェクトスタッフ、インタビューに答えてくださった皆さんにとても感謝しています。
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