top of page

NILEプロジェクト アティエンさん家族の話 ―手洗い習慣が変えた、家族の健康―

ウガンダ北部西ナイル州にあるアジュマニ難民居住区とホストコミュニティで、子どもの栄養状態と生計を改善する「西ナイル栄養生計改善(NILE)プロジェクト」を実施しています。


今回は、私たちの活動に参加してくれているアティエン・アロウさんと、その子どもたちの嬉しい変化についてお伝えします。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――

手洗い習慣が変えた、家族の健康


アティエン・アロウさんは、南スーダンからの難民としてアジュマニの難民居住区に子どもたちと一緒に暮らしています。NILEプロジェクトでは「ケア・グループ」モデルという方法を使って、ボランティアを通じて栄養や健康に関する知識を普及しています。アティエンさんはこのプロジェクトで、ボランティアとして活躍している一人です。


活動に参加する前の彼女の家では、手が目に見えて汚れているときだけ手を洗い、食事の前でも石けんを使う習慣はありませんでした。時には洗濯や食器洗いで使った水で手を洗うことさえありました。子どもたちは頻繁に腹痛や下痢を起こしていましたが、原因が分からず、ただ市販薬で済ませることも多かったそうです。


そんな中、アティエンさんがボランティアに選ばれたことで転機が訪れました。活動の中で、トイレの使用後、料理や食事の前後、ごみや汚れたものに触れた後、赤ちゃんのおしりを拭いた後、子どもに食事を与える前後など、日常の様々な場面で正しい手洗いが必要だということを彼女は初めて知りました。そして、不適切な手洗いが子どもたちの体調不良の原因だったことに気づいたそうです。

その後彼女は、家庭内で子どもたちに教えるだけでなく、ボランティアとして近所の女性たちにも病気予防のためのメッセージを伝えていきました。プロジェクトから配布された簡易手洗い設備も、日々の手洗いの習慣化に役立ったそうです。


正しい手洗いを実践し始めてから、子ども達に目に見える変化が現れました。「子どもたちに清潔な水と石けんで手を洗うよう教えたところ、わずか1か月で腹痛や下痢の訴えがなくなったんです」とアティエンさんは話します。日々の衛生習慣を改善することで、アティエンさんは家族の健康と生活を向上させました。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


この変化は、アティエンさんが私たちの話に耳を傾け、しっかりと理解し、実際の生活に取り入れてくれたからこそ生まれたものです。知識は伝えるだけでは意味がなく、こうして実践してくれる人がいてこそ、初めて力になります。

私たちも、こうした一つひとつの変化を大切にしながら、これからもコミュニティの方々と共に活動していきたいと思います。





 
 
 

Comments


bottom of page